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絵を描く場所で上手くなる?お絵かきにふさわしいスペースの作り方

絵を描くスペース_アイキャッチ画像

イラストを描いていて、どうしても絵が歪んでしまう…なんていう悩みはありませんか?もしかすると、あなたの姿勢や描く環境に問題があるのかもしれません。今回は、お絵かきにふさわしい環境について考えてみましょう。

 

突然ですが、1枚のイラストを描くのに、どれくらいの時間がかかりますか?
もちろん、人によって異なるものではありますが、例えば背景の描き込みや、キャラクターの位置関係も考えながら描いていると、1~2時間くらいはアッという間に過ぎてしまいます。

 

絵を描いている間は、気の向くまま背もたれに身体を埋めて楽なスタイル……と、いうわけにはいきません。その時々で視線や目の位置が変わると、絵を構成するパーツの位置や比率が安定せず、バランスの悪い作品に仕上がってしまうからです。

 

つまり、上手いイラストを描くためには、「長い間、同じ姿勢で絵を描く」ことが重要になります。

 

では安定した姿勢を維持して、漫画を描いたり、絵を描いたりするのにふさわしい環境とは、どんな環境でしょうか?

 

 

勉強机じゃ物足りない!? お絵かき机に必要なものとは

絵を描くとなれば、まず必要になるものは「絵を描くスペース」、すなわち「机」です。
お絵かきはアナログ派の方も、デジタル派の方もいるでしょう。それぞれで求められる「机」の特徴について考えてみましょう。

 

1)アナログ絵は道具が命
アナログ絵といえば、ケント紙にGペンでガリガリと……というイメージがありますが、まさしく「道具」がたくさん必要です。始めた当初は少なくても、自分の描きたいものが出てくるにつれて、コピックやペン、トーン、定規などなど、さまざまな「お絵かき道具」が自然と増えてきます。

 

つまり道具を置くための場所が必要であり、また紙に描く以上、原稿用紙が広げられるスペースも必要になります。

 

2)デジタル絵はパソコンとペンタブでいっぱい
デジタル絵は、パソコンがあれば事足りるので道具が増える心配はありませんが、そもそもパソコンが机をほぼ占領します。
さらに、ペンタブレットを使うならば、その場所も配慮しなければなりません。ペンタブレットはごく小さいものもありますが、タブレット上で手を動かすことを考えると、左右に物を置かないようにして、手を自由に動かせるスペースが必要です。

 

 

「机」とセットの「椅子」はどうすべき?

机とセットになる「椅子」についても考えてみると、どんなものでもよいわけではなさそうです。
絵を描くことは、長い時間座っての作業になります。勉強机にセットになっている硬い椅子はお尻や腰が痛くなってしまって集中できませんよね。逆に、柔らかくてリラックスできる椅子は、姿勢が崩れたり、リラックスしすぎて集中力が切れたり、はたまた途中で居眠りしてしまったりするなどして、やはりお絵かきに最適とは言えないかもしれません。

 

シンプルな家具の「机」と「椅子」ですが、なかなか侮ることができません。考えていくと、こだわれる点が様々ありそうですね。

 

 

理想のお絵かき環境とは?

漫画家やイラストレーターの場合、オフィス机くらいの大きい机にワーキングチェア、というスタイルが一般的です。が、プロのマネをして、いきなり高いオフィス机を買うわけにもいきません。私たちが最適な環境を作るためには、どんなポイントを押さえればいいのでしょうか?

 

前のめりにならない、広い机
疲れにくい机の高さは身長や座高の高さによっても異なりますが
「床から机の上部までが60~70cm」
といわれています。座って腕を机の上に出した時、膝、腰、肘がそれぞれ直角に曲がるくらいの高さが理想的です。

 

アナログ絵で、手元に道具を出しておきたい人は特に、広々とした机がオススメです。オフィス机は作業と書類を置くスペースが十分に確保された設計なので、お絵かきにも最適です。
もちろん、自宅のスペースと、自分のお財布と、よくよく協議する必要があります。

 

背もたれのある、前傾タイプのいす
椅子の高さ、いわゆる座面の高さは35cmから45cm程度が標準です。こちらも身長によって異なりますが、足の裏がしっかりつく高さであることが重要です。
また、前傾チェアといって背もたれの角度を広く取った椅子もオススメです。通常の椅子よりも背もたれが垂直に近い状態になるので、腰への負担が少なくて済むのです。

 

 

目に優しい、適度な照明
机、椅子はもちろん大事ではありますが、それと同じくらい大事なのが照明です。
特にアナログの場合、明るすぎては画面の色が捉えにくくなりますし、暗ければ手元が見えません。デジタルならば、明るくても暗くても関係なさそうかもしれませんが、暗いところで長時間画面を見つめれば、視力が落ちてしまいます。

 

明るすぎず、暗すぎず、適度な照明の強さを意識すると良いでしょう。

 

奥の手は立ったまま、スタンディングデスク
文字通り、立ったまま絵を描くスタイルです。立ったまま作業することで、適度な緊張感をもって絵を描くことができるのです。ただし、疲れやすいので要注意。どんなに椅子を替えても猫背になってしまう人や、長時間椅子に拘束されるのが難しい人にとっての「奥の手」なのです。

 

 

忘れちゃいけない“姿勢”の話

「よし、素敵なワーキングデスクが揃った! 描くぞ!」
と、思った方々、ちょっとお待ちを。

 

いくら環境が整っても、姿勢が悪ければ上手な絵に近づけません。

 

絵を描く際に、視線や目の位置が変わるとバランスの悪い作品になると前述しました。特にアナログ絵の場合、紙に覆いかぶさるようにして絵を描いてしまいがちですが、それでは照明の明かりを遮ることになり、視線もブレてしまいます。

 

身長や好みの姿勢など、個人差がありますので、ここでは2タイプの座り方をご紹介します。

 

  1. 背もたれに背をつけず、椅子に浅めに座り、足の裏を床にしっかりつけて、前傾姿勢を意識して座る。
  2. おしりが背もたれにくっつくまで椅子に深く腰掛け、背筋は90度に伸ばす。膝も90度に曲げて、足の裏は床につける。

 

どちらの座り方でも、視線がぶれないよう一定の姿勢を維持するよう心がけましょう。

 

また目と机や画面の距離については、30cmから40cmほど間隔をあけるようにするとよいでしょう。目への負担を考えると、モニターまでの距離が40cmは必要という意見もあります。

 

以上の情報を参考にしながら、ご自分で無理なく継続できるベストなスタイルを見つけていってくださいね。

 

(制作:ナイル株式会社)
(執筆:哀川 空)
(イラスト:ゆうこ)

 

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