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人気絵師として成功するために大切なこと

人気絵師として成功するために大切なこと

本の表紙やCDジャケットを飾る絵師の素敵なイラストたち。みんなが憧れる人気絵師には、どうしたらなれるのでしょう。今回は、人気絵師になるにはどんな努力が必要か。そして人気絵師になるとどのような活躍の場が開けるのかといったことを紹介します。

 

絵師として活動を始めたとしても、ある程度の人気を得られなくてはラノベなど活躍の場は広がっていきません。

 

自分は絵師として活動できていればそれでしあわせ」という人もいるかもしれませんが、人気絵師になり、大勢のファンに支持されればモチベーションは大きくアップするのではないでしょうか。

 

 

人気絵師のジャンルにはどのようなものがある?

 

もちろん、絵師の活躍できる領域は非常に幅広いのですが、比較的「人気絵師が登場しやすいジャンル」というものがあることも事実です。

どのようなジャンルから人気絵師が登場しているのかをご紹介します。

 

 

1)ラノベ挿絵で小説の世界観を語る!

ラノベの表紙は、本の売上げに大きな影響を与えます。

その作品の世界観を一枚の絵で表現し、さらに自分独自の世界観も付け加えることができれば、絵師として大きなやりがいが感じられますね。

 

たとえば、ガガガ文庫や電撃文庫などのラノベの表紙・挿絵を数多く担当している森沢晴行さんなどはラノベ挿絵の分野でもっとも成功した有名絵師のひとりかもしれません。

 

森沢さんの絵柄の特徴は、柔らかくデリケートな色使い、シンプルな線、ひと目で物語世界やキャラ同士の関係性がわかるような構図などが挙げられます。
「数多くのラノベの中から、読者に最初にこの本に手を伸ばさせる」といった意識を絵に盛り込むことが大切です。

 

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2)ゲームキャラクターデザインでゲームの世界観に合った強烈な個性のキャラクターを生む!

古くは「ドラゴンクエスト」シリーズの鳥山明氏(漫画家)や「ファイナルファンタジー」シリーズの天野喜孝氏(イラストレーター→画家)など、何十年も続くゲームシリーズの人気を築き上げるのに大きな役割を果たした伝説的な絵師がいます。

 

ゲームは、数多くのゲーム制作会社から毎日のように膨大な数がリリースされています。そのため多くの絵師が求められています。

ゲーム会社が絵師の求人をしているのもよく見かけますから、どんどんエントリーしてみるべきではないでしょうか。
多くの人に遊ばれることによって、多くの人に自分の絵の世界に触れてもらえる、魅力的なジャンルです。

 

このジャンルで人気絵師になるためには、安定した画力に加えて強烈な個性、そしてゲームの世界観を理解し、それを表現できる表現力などが大切でしょう。

 

 

3)アニメキャラクターデザインを目指すなら「アニメ絵」のスキルを磨け!

テレビやOAVなどで多くの人に視聴されるアニメ。自分の描いたキャラがアニメで動き、声優さんが声をあててくれるというのは絵師にとって大きな夢のひとつではないでしょうか。

 

この分野で人気絵師になるためには、「アニメにしやすいシンプルで個性的なキャラクターが描けること」「ほかの有名絵師とかぶらない、わかりやすい個性を発揮すること」「いわゆる『アニメ絵(左右対称・立体的・線数が少ないなど)』と呼ばれる絵柄を勉強し、キャラ制作に取り入れること」などが大切でしょう。

 

ただし、いきなりアニメキャラクターのデザインを新人に任されるケースは少ないので、たとえば漫画家やゲームキャラクターデザイナーとして作品を発表し、人気が出てアニメ化されるといったチャンスをつかむ必要があるかもしれません。

 

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4)商業デザインは「商品の魅力」を伝えるビジネス感覚が必須!

広告チラシや電車の中吊りポスターを見て、「このイラスト、とても素敵!」と感じることはありませんか?
もちろん専門の商業イラストレーターが描いていることが多いのですが、たとえば江口寿史さん(漫画家/イラストレーター)が手がけたビタミン炭酸飲料「MATCH」の広告ポスターが大きな話題を呼んだケースなどもあります。

 

この分野で活躍するためには、クライアント(広告主)の意向に沿って商品の魅力を表現するというビジネス感覚が求められます。

 

クライアントの意向にあわせることは、直接、絵師としての人気に結びつくわけではありません。しかし、活躍の場が広がり、多くの人に自分の作品を見てもらうためには最適なジャンルではないでしょうか。

 

 

5)コミケ・イベントで人気サークルになる!

人気絵師への登竜門としてもっとも一般的なものがこれでしょう。

 

一般の漫画・イラストファン、絵師修行中の人、絵師に憧れている人などに加えて、自分の作風にマッチする絵師を求める作家・ゲームシナリオライター、新人を発掘したい編集者……など多彩な人が集まります。

 

プロを目指したい絵師にとって、もっとも多くのチャンスに接する場でしょう。

 

自分一人で作品を発表する自信がない人、本の作り方がわからない人などは、サークルに所属してみてはいかがでしょうか。雑誌やイベント会場でメンバーを募集しているサークルも多数あります。

 

コミケ出身の人気絵師はたくさんいます。たとえば、ボカロ「初音ミク」のジャケットイラストで世界的に有名になった左さん(イラストレーター)などはもっとも有名なコミケ出身絵師のひとりでしょう。

 

美少女イラストを得意とする左さんは、コミケで漫画やイラストの同人誌を発表していたところ、作品が雑誌編集者の目にとまり、デビューのチャンスをつかみました。
それ以来、ラノベ・小説・雑誌の表紙や挿絵、ゲームのキャラクターデザインやイメージイラスト、CDジャケット、アニメのキャラクター原案など非常に幅広い分野で活躍しています。

 

コミケ・イベントで人気絵師になるためには、

 

  • とにかく気合の入った新作を発表し続けること
  • ほかのサークルとの交流を活発にすること
  • 編集者や業界人に積極的に自分をアピールすること
  • 同人店頭委託販売・通信販売・ダウンロード販売など、さまざまなチャンネルで作品を多くの人に見てもらうこと

 

などが大切でしょう。

 

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6)画像投稿型SNSは絵師の道場。そして人気とチャンスをつかむ場所!

最近絵師の間で注目を集めているのが、pixivやGALLERIAなどハイクオリティな作品がたくさん集まる画像投稿型SNSです。プロや有名人気絵師も多数投稿しています。

 

自分の作品を多くの人に検索・閲覧してもらい、評価や感想を知ることができます。
SNSを通じてほかの絵師やファンとの交流もでき、作品を通じて編集者や業界人の目にとまれば、商業デビューのチャンスもつかめます。

 

点数やフォロワー数の増加によって自分の人気度を実感できますし、点数・フォロワーが多いほど、編集者や業界人にも注目されやすくなるでしょう。

 

SNSで人気絵師になるためには、

 

  • とにかくコンスタントに新作を発表し続ける
  • 批判されても怒らない・傷つかない・投稿をやめない
  • SNSのルールやマナーを守る
  • 手抜き・未完成の作品を発表せず、きちんと仕上げる

 

といったことが重要でしょう。フォロワーを増やすことが大切ですので、作品のクオリティだけでなく、ほかの人に与える印象を良くすることも大切です。

 

 

人気絵師の収入や生活は?

 

さて、気になる人気絵師の収入ですが、ここで名前を挙げて紹介した一流クラスになると年収は大企業の管理職並み、あるいはそれを超えるギャラをもらっている人もいるようです。

キャラクターを担当したゲームやアニメが大ヒットしたり、テレビCMなどに起用されたりした年はさらに大幅に収入アップするでしょう。

 

そこまではいかないけれど、絶えず仕事の依頼はあって一年中忙しく働いているという中堅~ベテラン絵師の場合は年収300~500万円といったところです。
年収に幅があるのは発表の場や評価の違いで、一般的には発行部数の多い雑誌や書籍ほどギャラの単価があがります。

 

しかし絵師のようなクリエイター職にはサラリーマンのような年功序列制がなく、人気がなくなれば収入も大幅ダウンします。

 

こうした収入面の不安定さを避けるため、ほかの職業に就いて兼業絵師の道を選ぶ人も少なくありません。

当然絵師として働ける時間は限られ、作品の発表数も減ることになりますが、「ほかの職業の収入に加えて、絵師としての副収入が年に数十万円~百数十万円ある」という選択肢もあります

 

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人気絵師に共通するポイントとは?

 

ここまで「人気絵師になるためにはどうしたらいいか?」について、いろいろな分野別に説明してきました。しかし、ここで紹介した人気絵師さんには、ほかにも共通する重要なポイントがいくつかあります。

 

それは絵を描くことが何よりも好きであること。そして何があっても絵を描き続けること。人の評価をおそれず、あらゆる機会を通じて作品を発表するチャンスを狙い続けることです。

 

言葉にするととても平凡ですが、数年、あるいは数十年も絵師を続けようと思うなら、こうした当たり前のことを当たり前にやり続けていく必要があります。言葉でいうのは簡単ですが、実際に「描き続けること」は大変です。

 

日本女子大学在学中、19歳で「うる星やつら」のブレイク以降「めぞん一刻」「らんま1/2」「犬夜叉」とヒット作を連発させ、現在も少年サンデーで「境界のRINNE」を連載中の高橋留美子さんはデビューから40年近い大ベテラン。

彼女は近年「最近歳をとったせいか、漫画を書いている途中でもおなかがすいたり、眠くなったりするようになった」などと恐ろしいことを平然と言っています。漫画家の間でも「仕事の鬼」「怪物」などと呼ばれる理由がよくわかります。

 

さすがに創作中でも食事や睡眠はとっていいと思いますが、これから人気絵師を目指すなら、彼女のキアイと迫力、そして燃えたぎる情熱はぜひお手本にしたいですね!!

 

(制作:ナイル株式会社)
(執筆:杉村 洋一郎)
(イラスト:ゆうこ)

 

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