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ひとりでもサークル活動ができる!?「個人サークル」のススメ

個人サークルのススメ!

同人誌即売会はサークル単位での応募が基本ですが、同人サークルに入らなくてもイベント参加できることをご存じでしょうか。実のところ、一人でもサークルとして登録はでき、即売会にも出展できるのです。ネットの普及により変化しつつある同人サークルについて掘り下げながら、個人でサークル活動を行なうための注意点などを紹介します。

 

そもそも同人サークルとは?

 

同人誌の即売イベントに出展することや、同人作品の制作・発表を目的に、グループで活動する人たちを「同人サークル」と呼びます。

 

作成する同人作品は、小説や詩歌などのオリジナルから、二次創作物、さらには服飾やアクセサリー類など、創作物は多岐にわたります。

ただし、多岐にわたるのはサークルの種類で、個々のサークル自体が扱うジャンルはひとつかふたつ程度です。

 

ひとつのジャンルに絞って活動をするサークルが多い中、さまざまなジャンルを扱うサークルを「よろずサークル」と呼ぶことがあります。

 

また、即売会などでの同人誌の頒布数(売れる部数の量)が群を抜いて多い同人サークルのことを「大手サークル」と呼びます。

特に数値的な基準はありませんが、1回のイベントで数千単位の部数を頒布するようなサークルは「大手」と呼ばれています。

 

コミックマーケットでは混雑が予想されるため、壁側に配置されることもあります。このことから「壁サークル」と言われることもあります。

 

 

同人サークルに入るとできることとは? 同人サークルの仕組み

 

複数人で同人サークル活動を行うことのメリットはさまざまです。
例えば、イベントや製本代を折半することができるでしょう。

 

他にもイラストを描く人と小説を書く人が所属していれば、表紙にこだわることもできます。

 

音楽ができる人がいるなら、一緒にゲームを作ったり、同人音楽CDをセットにしたグッズを作ったりもできるでしょう。

 

このように、創作の幅が広がるのはひとつの利点といえます。
また、自分の好きなジャンルについて、語りあえる仲間ができるという点もメリットといえるでしょう。

 

 

一方で、サークル活動では信頼関係が重要となります。

 

例えば、数人で同人誌を作るとしましょう。
まず各人が〆切を守ってくれないと入稿できません。また、入稿するにはお金を出し合わないといけません。

 

無事に同人誌ができた後、イベントに出展するとしましょう。イベントの費用も払ってくれない人がいると困りますよね。

 

さらに、ブースで売り子になってくれる人が、イベントに遅刻したり、出てこなかったりすると困ってしまいます。

 

そのため、ある程度の交流がある、信頼できる相手とサークルをつくることが多いのです。

 

なお、同人作品を作るために募集をかけるサークルも存在します。
「このサークルの作品を一緒に作りたい!」と思うなら、一度連絡を取ってみるのも良いでしょう。

 

おひとりさまでもサークルになる?

 

数ある同人サークルですが、構成員が一人だけの「個人サークル」(「おひとりさまサークル」とも)も数多く存在します。

 

即売イベントでの応募はサークル単位で受付となるため、グループでの応募が必須と思われる方もいるかもしれませんが、同人サークルにおける個人サークルの割合は近年増加しています。

 

これは、同人誌の制作費用が安くなったため、一冊の本を発注するために数人でお金を集める必要がなくなったということや、インターネット上での作品発表の機会が増えたため、頻繁に紙の同人誌をつくらなくても読者にアピールできるようになったということが要因として考えられます。

 

このような背景から、「どうしてもサークル活動は複数人でなくては無理/圧倒的に不利」というような状況ではなくなっているのです。

 

 

ちなみに、一人の作家による同人誌のことを「個人誌」、2~3人で作った同人誌を「合同誌」といいます。

 

ただし、一人であるがために困ることもあります。
特に顕著なのが、イベントの参加時です。

 

申し込みや入金処理、各提出物のスケジュール管理など、さまざまな作業を一人でやらないといけないので、負担が大きくなります。

 

イベント当日も、食事などで自分の出展スペースを離席するときに、お金や商品の管理が不安になるでしょう。
そういう時には、友達に手伝いを頼むなどの対応が必要です。

 

個人でイベント参加するために必要な準備とは?

 

同人サークルのイベントに参加するためには、大きく分けて3つのステップが必要になります。

 

  1.  イベントへの申し込み
  2.  冊子などの制作・グッズの準備
  3.  当日参加の準備

 

 

 1. イベントへの申し込み

イベントを紹介しているサイトなどから、自分の参加したいイベントを選んでし込みます。
必ず申し込み期間中に手続きを済ませられるよう、スケジュールを確認しておきましょう。

 

イベント紹介サイトとしては「サークル.ms」や「pixiv(イベント一覧)」があります。また「とらのあなのイベントページ」や「スタジオYOU」などでもイベント情報を得る事が出来ます。

 

>>サークル.ms

>> pixiv イベント一覧

>> スタジオYOU

 

一般的なイベント申し込みの流れですが、上記のようなイベント紹介サイトで、イベント開催日の4~5ヶ月くらい前に開催決定の告知がされます。

 

開催名称・日時・場所・出展費・入場料・募集出展数・出展申込期間などが告知されるのが一般的でしょう。
この申込期間中に申し込みを済ませます。

同人イベントによっては参加に際して「15歳以上」など年齢制限を設けている場合もあります。念のため事前に確認しておくといいでしょう。

 

イベントへの申し込みの際に必要なものは、「①申込書」・「②サークルカット」・「③参加費の入金が確認できるもの」の3点です。これらの手続きはおよそイベント開催日の1ヶ月くらい前までに済ませるものと考えておいてください。

 

①申込み書

1点目、まず、申込書はイベント主催者が用意して配布しているイベント広告チラシの裏や告知サイトにアップされているものを使います。

またオンラインで申込ができるイベントもあります。申込書には、

  • サークル名
  • 代表者名
  • 代表者住所
  • 代表者メールアドレス
  • 希望スペース数
  • 予定頒布物
  • 成年向の有無
  • 女性向の場合はカップリングの注意事項
  • 参加費の支払い方法

などの情報を記入します。

 

②サークルカット

サークルカットは申込書作成時に作成し、申込書に張り付けるか発送する封筒に同封します。

またネットを介してオンラインでサークルカットのデータを受け付けている場合もあります。

イベントによってサークルカットの提出方法は異なるのでそれぞれのイベントの申し込み方法をよく確認しましょう。

 

③参加費の入金

参加費の入金を行い入金証明書を貰います。イベントによっては振込通知で確認したり証明書で確認したり異なりますので、この点についてもそれぞれのイベントの申し込み方法を確認してください。

 

応募者多数の場合は抽選となることが多く、抽選結果は主催者側から通知があります。

 

参加チケットの発送を持って当選とするイベントやサイトに当選サークル一覧を発表するイベントなど、この点についてもイベントそれぞれですので参加するイベントの参加要項をしっかり確認しましょう。

 

2. 冊子などの制作・グッズの準備

冊子の印刷から手元に届くまでは、データを印刷所に渡してから1週間~10日ほどの期間が必要になります。

 

データを渡すことを「入稿」、冊子が手元に届くことを「納品」と呼びます。

 

納品の方法については大きく3通りあり、自宅に納品してもらう事を「自宅発送」・参加するイベントの会場に納品してもらう事を「会場搬入(直接搬入)」・書店などに納品してもらう事を「書店発送」などと言います。

また、一部を後日納品という形で印刷所にそのまま取り置き保管してもらえる所もあります。

 

 

3. 当日参加の準備

申し込みを無事に行い冊子やグッズも届いたら、あとは当日遅れないよう会場へ向かうのみ‥と思いがちですが、前日までに行っておきたい準備があります。
会場ではフリマなどと同様に、頻繁にお金のやり取りが発生する可能性があります。

 

自分のスペースに来てもらった一般参加の人に、きちんと対応できるよう事前準備をしておきましょう。

 

具体的には、最低限お釣り値札は必要です。
お釣りは100円玉や500円玉などを用意し、1000円札、5000円札の人が続いたとしても対応できるようにしておきましょう。

 

また値札はカードや付箋程度のサイズで問題ないので、余裕があればPOP的なコメントを付けておくといいでしょう。

 

そのほか、テーブルに敷く布やペンやテープなど簡単な文房具、また電卓やゴミ袋などもあると便利かもしれません。

 

また申し込み時にもらった「参加証」は必ず忘れずに持参しましょう。

 

 

イベント参加に必要な費用ってどのくらい?

 

このような準備を経てイベントに参加することが可能になるのですが、費用としてはいくらくらいになるのでしょうか。

 

イベントの参加費用は一般的に数千円、コミックマーケットが8,500円で、もっと小さなイベントであれば3,000円ほどというところもあるようです。

 

また販売する冊子の印刷もページ数や部数によって大きく異なりますが、20ページのフルカラーで100部をオフセット印刷すると5万円程度は必要となってくるようです。

 

おそらく最初は50部もあれば十分でしょうし、表紙のみカラーで中はモノクロとしたりするなどで費用は抑えることができるでしょう。

 

 

また、冊子の印刷コストをもっと下げたい場合は、オフセット印刷よりもちょっと見劣りするものの、すべてモノクロでオンデマンド印刷にすればB5サイズ32ページ50部で1万円台から制作できます。

 

さらにコストを下げたい場合は、カラーコピー機やモノクロコピー機で原稿を両面コピーし、手作業で製本するという「コピー本」にチャレンジしてみる手もあるかもしれません。

 

もっとも、カラーコピーはけっこう料金が高いので、ある程度の部数になると、普通の印刷のほうが安くつくかもしれません。

 

あとは予算の範囲内で

「表紙だけフルカラーのオフセット印刷にする」

「ちょっと厚手の紙にする」

「PP加工(表面に特殊加工をして耐久性や耐湿性、見栄えをよくする)」

といったオプションを選択してもいいでしょう。

 

なお、イベント参加で意外に高くつくのが交通費です。

 

家の近くで開催されるイベントならいいのですが、他県までの移動となると、事前に交通費がどれくらいかかるのか調べておいたほうがいいかもしれません。

 

移動時間が長い場合は、途中の飲食代なども計算しておくべきでしょう。

 

 

即売イベントへの参加は新たな創作活動へのステップ

 

個人サークルはすべての活動を自分だけで行うので、その分大変でもあります。
しかしそういったハードルを乗り越えて、即売イベントに参加できたときの満足感はひとしおでしょう。

 

イベントに参加することは、自分の作品がどのように評価されるのかを知ることができる貴重な機会です。

 

普段はなかなか接点を持つことの少ない同じジャンルや作品を愛する人たちと触れ合い、作品に対する率直な意見交換をすれば、創作意欲をより刺激されることでしょう。

 

楽しく創作活動を続けるために、自分にあったサークル形態でチャレンジしてみてください。

 

(制作:ナイル株式会社)
(執筆:哀川 空)

 

 

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