氷&クリスタルの描き方をマスターして、透明感と輝きを表現しよう!

氷 描き方

飲み物や食べ物のイラストを描くときには、氷を足すことで涼しげで爽やかな雰囲気を演出できます。透明感を意識しながらグラスの中でキラキラと光る氷を描くと、イラストのクオリティもぐっと上がります。今回はメロンソーダに浮かぶ氷の描き方にくわえ、ファンタジー世界や魔法のエフェクト表現にも応用できるクリスタルの描き方を紹介します。

 

 

 

 

1.氷と光の関係を理解する

 

まず、基本的な氷の描き方として、光との関係を見ていきましょう。

透明な氷の中に入った光は、反射・屈折を繰り返し、さまざまな光と影を表面に映します。

そのため光が当たっているところにも影ができたりします。
さらに、透明な物体は光を通すため、光源の反対側にも明るい部分ができます。

 

 

透明なものは、光の反射によりフチが明るくなる場合が多いです。

面のエッジにあたる部分、立体でいうところの「辺」にハイライトを入れると、透明感が際立ちます。
辺に入れたハイライトの近くに影を塗ると、ハイライトを強調できるのでおすすめです。

 

このような光の描き方をふまえることで、氷の透明感を表現することができます。

 

 

2.グラスに入った氷を描いてみよう

 

ここからは、グラスに注がれた液体に浮かぶ氷を描いていきます!

今回は、メロンソーダに浮かんだ氷を描きます。

 

(1)ラフを描く

氷を、半分くらい顔を出した状態で浮かべます。

氷の角度はあえて揃えず、ランダムに描くと自然に見えます。

それぞれの氷の辺が、平行にならないように注意するとよいでしょう。

奥にある方のサイズをほんの少しだけ小さく、手前をほんの少し大きくすると奥行きが出ます。

 

 

(2)線画を描く

少し溶けているように見せるため、角がやや丸くなったイメージで描きます。
直線の部分も、少しだけ線を歪ませることで溶けかけの氷を表現できます。

 

 

(3)下地を塗る

今回はメロンソーダに浮かべるので、下地として緑色を塗ります。

 

 

(4)ハイライトを入れる

面のハイライトは、光がランダムに反射しているように描きます。

 

手順としては塗った後で部分的にぼかします。

ぼかさずに均一に塗ると氷の表面が平面的になってしまうためです。

一部にぼけた部分があるほうが、溶けた氷の複雑な形状に合っているでしょう。

 

 

(5)影を描く

辺の明るい部分に沿って、影を描きます。

アウトラインのハイライトのそばを中心に、より濃い影を加えると効果的です。

 

 

(6)氷の内側を明るくして透明感を演出

PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなら合成モードを[オーバーレイ]に設定します。

氷の中心あたりに、ボケの強いブラシを使ってふんわり色を重ねる感じで描くと簡単です。

中が明るくなるように意識すると、自然な透明感を演出できます。

 

(7)全体に緑を加えて統一感を出す

色調に統一感を持たせるために、ここでは薄い緑を合成モード[乗算]で重ねています。

 

 

(8)うっすらと白を重ねて面を強調する

面ごとに光の当たり方が異なるように、1つの面には広い範囲に白を入れます。

異なる面には少しだけ入れる…というように塗る面積にメリハリをつけます。

 

 

(9)氷の線を緑系の色に変える

この、線画の色を周りの塗りに合わせて近づける工程を「色トレス」といいます。

色トレスをすると、線の雰囲気が軽くなり、透明感も増します。
色トレスは、近くにある塗りの色を[スポイト]ツールで取得して、線の色にします。

 

 

(10)液体に浸かった部分を暗くする

合成モード[乗算]で液体の色を薄く重ねます。

 

 

(11)仕上げのハイライトを入れる

氷と液体の境目に沿って入れると効果的です。

 

 

(12)完成!

グラスに入った氷のイラストが完成しました。

 

 

グラスやドリンクの描き方については、こちらをご覧ください。

スイーツ×女の子のイラストを描こう!【水彩風デジタルメイキング】

水彩風スイーツ×女の子のイラストを描こう!【デジタルメイキング】

 

 

3.クリスタルの描き方

 

ファンタジー系の作品に出てくるようなクリスタルの描き方を解説します。

クリスタルとは、氷に似て透明な結晶のことを指します。

水晶のことをクリスタルという場合もあります。

 

(1)線画を描く

最初は大まかなりんかく線を描きます。

先端を鉛筆のように細くすると、クリスタルらしさが出ます。
複数のクリスタルを描く場合は、角度を揃えないようにランダムに配置させます。

液体に浮かぶ氷を描いた時と同じように、クリスタルが平行にならないよう注意しながら角度を決めていきます。

 

 

(2)角を作る

断面を5~6角形にイメージして、角を作っていきます。
ある程度複雑な形にしたほうが自然に見え、見栄えがよくなります。

 

 

(3)より複雑な面を作る

角を欠けさせて、より自然な断面を作ります。

鉛筆のような形状のままだと人工的な雰囲気が出ますが、角が欠けると自然にできた結晶のように演出できます。

 

 

(4)欠けた断面にある余分な線を消す

面の数が増え、形が整いました。これで線画は完成です。

 

(5)グラデーションで下地の色を塗る

今回は面ごとに色が変わるように、青~赤紫の配色で描きます。

クリスタルのような透明なものは周りの色の影響を強く受けるます。

設定次第でどんな色にも塗れますが、青や緑などの寒色のほうが、爽やかな透明感が出ます。

 

 

(6)明暗のメリハリをつける

氷と同様に透明なものに光が差したとき、光源側にも影が映り、光源の反対側に透過した光ができたりします。

光源のある上のほうは影になるように暗く、下は光があるように明るくします。

面ごとに暗→明のグラデーションを描きます。

 

 

(7)光を描き加える

一部の面に、明るい青緑を描き足します。

少し違う色味の描画を足すことで、クリスタルの複雑な光の反射を表現できます。

 

 

(8)影を描き込む

面ごとに影を描き込むことで、複雑な形状の明暗を表現できます。

暗→明のグラデーションに、黒に近い色で濃いグラデーションを追加します。

また、裏側の面を意識して、透けた線を描き込みます。

 

 

(9)質感と光を足す

少しざらついた筆先のブラシを使用すると、クリスタルのインクルージョン(内放物)が表現できます。

 

 

ツヤを出すように面やエッジに光を描き加えます。

 

 

(11)色トレスする

青い塗りのそばの線は青、水色の塗りのそばの線は水色……というように、[スポイト]ツールで近くの塗りから色を取って線の色を変えます。

(12)完成!

これで、クリスタルの完成です。

 

 

 

4.氷・クリスタルのためのブラシ・テクスチャを入手する

 

CLIP STUDIO ASSETSには、氷やクリスタルの描画に役立つようなブラシ・テクスチャなどの素材が公開されています。
たとえばクリスタルの解説にあるようなざらついた質感は、アナログ感のある油彩系のブラシを使うとよいです。

 

結晶クォーツブラシ (あすわどさん)
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1979076

油彩平筆 (ClipStudioOfficial)
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2467

ドライブラシ3 (tammiさん)
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1906345

 

氷とクリスタルの描き方はいかがだったでしょうか。
透明な物体は光の表現が独特なので、慣れないうちは難しいかもしれません。
辺にハイライトを入れ、影をハイライトのそばに塗るだけでもそれらしくなるので、チャレンジしてみてください!

 

透明感のある氷やクリスタルの輝きを上手に描くことができれば、表現の幅もぐっと広がります。

皆さまのイラスト制作の一助になれば幸いです

 

(制作:株式会社サイドランチ)
(イラスト:山田しぶ)

 

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