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同人誌のキホン③本の設計図「台割」を作って内容~奥付を考える

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頭の中でストーリーや同人誌のシミュレーションができたら、しっかりと書き留めて、いつでも確認できるようにしておくことが大事です。今回は同人誌を本にするために決めておくべき「構成」について解説します。

 

 

内容を考えよう

 

マンガを描く上で、ストーリーの基本となるのは「起承転結」です。
同人誌の場合は必ずしも基本通りでなくてもかまいませんが、話の組み立て方の参考としてください。

 

「起」 …物語の始まり。登場人物や時代背景など、作品を読む上で必要な説明をする。
「承」 …「起」で紹介した物語を進める。
「転」 …物語の中心となる部分。状況の変化や事件などが起こる。
「結」 …最後の締め、オチ。ここをうまくまとめることが大切。

 

ジャンルや内容は自由ですが、30ページ前後などの多くないページ数に作品をまとめるためには、ある程度内容をしぼった方が読み手に伝わりやすくなります。大まかにでも、ジャンルやシチュエーションをしぼってから細かい内容を決めていきましょう。

 

 

 

同人誌に描かれるものは、大きく「ギャグ・シリアス・恋愛」の3つに分類できます。創作の場合は、それこそ商業誌と同じくらい多くの種類に分かれていますが、マンガやゲームなどを題材としたパロディの場合は、だいたい上記の3つです。ファンタジー作品のパロディをする場合は、元の作品の分類であるファンタジーという枠の中でギャグやシリアスを展開させていくこともあります。

 

POINT ストーリーや描きたいテーマを思いついたらメモをとる!

なにか描きたいものを思いついたら、メモをとるようにしましょう。パソコンにテキストデータを入力したり、外出中の場合は携帯電話やメモ帳に記録したりして、制作する時に活用できるようにしましょう。

 

 

同人誌には本として必要な要素があります

 

マンガ・イラスト・小説などの中身はもちろん大切ですが、「本」として成立させるために必要な要素がいくつかあります。

 

■本の設計図「台割」を作ってみよう

台割(だいわり)とは、本の設計図のようなものです。表1から表4まですべてのページの構成を考えて、どこに何を入れるかリストアップしていきます。この作業をすることにより、本の全体像をつかみやすく、途中で考え方がブレたり、作業中にページが足りなくなったりする事態を回避できます。
特に、複数人で1冊の本を作るときには共有するためにも必ず作成しておきましょう。

 

作り方は簡単です。エクセルやワードなどで表を作り、ページ数を記入します。そのあとに各ページの詳細を記入していくだけです。下図は、表紙4ページ+本文24ページ(全28ページ)の例です。

 

 

 

■表紙

まず、どのような表紙を作りたいのかを考えます。人物をクローズアップした表紙にするのか、登場人物は何人か、裏と表とで1つの絵にするのか、それとも別々の絵にするのかなどを決めていきます。背景まで決めておくと描き始めるときに楽でしょう。表紙は「本の顔」ですので、満足のいくできにしたいですね。

 

 

表紙に必要な項目は、「タイトル」「年齢制限」その他:発行者名など
年齢制限がある場合は「R-18」「18禁」など年齢制限の表記を入れます。※年齢制限が必要な作品に表記漏れがあると、入稿後に印刷会社から表記を入れて再入稿するよう求められる場合があります。

 

 

POINT
表紙の必要項目は「タイトル・(年齢制限)・発行者」のみですが、女性向けの作品の中ではその他の情報も記載しているものが多くあります。ジャンル名や登場するキャラクターの名前、カップリング(例えば「A×B」ならば、先に名前が書かれているキャラクターが男役(=攻)、後に名前が書かれているキャラクターが女役(=受)であることを意味する)、などがあります。

 

■扉
表紙の次にくるのが、扉(とびら)と呼ばれる本文の1ページ目です。ここを絵にするか、または文字の要素のみでデザインするかでもだいぶ印象が変わってきます。

 

 

ちなみに、作品のタイトルを本文中に入れて話の区切りを表す扉は中扉(なかとびら)と呼ばれています。マンガ雑誌で各マンガの始まりのページ、タイトルやマンガ家の名前が入った箇所も扉と呼ばれています。

 

■前書き・後書き
作者のコメントページ。自分が読者に伝えたいことや近況を書くなど、内容は自由です。必須の要素ではありませんが、入れるかどうか一度考えてみるとよいでしょう。

 

■奥付
いつ誰が発行したのか、発行責任を明確にするために奥付は必ず入れます。奥付の項目に決まりはありませんが、「本のタイトル」「発行日」「発行者(サークル・著者)名」「ホームページなどの連絡先」「印刷所名」は必ず記載します。

奥付に「ネットオークション厳禁」と書かれた本もありますが、注意事項や告知などがあればこの奥付に入れるようにしましょう。

 

 

 

それぞれの要素のイメージが掴みにくい場合は、手元にある同人誌や単行本を参考にしてみてください。

 

 

おわりに

 

台割や奥付など、作品制作とは少し違う作業ですが入稿時にあわてないためにも早めに準備しておくことが大事です! 計画的に制作する習慣ができれば、同人誌制作以外の場面でも必ず役に立ちます。

 

 

<同人誌のキホン講座一覧> 
★第1回 同人誌と同人誌即売会について教えて!
★第2回 同人誌の形や印刷についての基礎知識
★第3回 同人誌を「本」にするための構成とは?
★第4回 同人誌表紙印刷の種類と特徴が知りたい
★第5回 同人誌の原稿用紙は表紙と本文で違う?
★第6回 同人誌をデジタルで作る理由
★第7回 同人誌の原稿を印刷所へ入稿する!
★番外編 コピー本の作り方を教えます!

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