フリーのイラストレーター向け確定申告のやり方【保存版】

フリーイラストレーターの確定申告

個人でイラストレーターとしてお仕事を始められたばかりの方で、確定申告の方法が分からない方は多いと思います。今回は「フリーのイラストレーターさん」をベースに分かりやすく確定申告のやり方を解説します。

この記事は2018年に作成されました。作成時点の情報を掲載しています。

 

これだけ読めば大丈夫!フリーのイラストレーターさん向け確定申告のやり方

 

新年が始まり1カ月ほど経つと確定申告の時期になりますね。

個人でお仕事されている方は逃れられない事務対応です。

 

でも個人でのお仕事を始められたばかりの方で、確定申告の方法が分からない方は多いと思います。

今回は「個人でお仕事をされているイラストレーターさん」をベースに分かりやすくお話をさせていただきます。

 

 

「確定申告」とは?

 

<所得税の確定申告とは?>

 

所得税の確定申告とは、『毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算する手続き』です。

 

分かりやすくまとめますと、下記のとおりです。

 

・納税の対象期間:1年間(1月1日~12月31日)
・確定申告の期間:原則翌年の2月16日~3月15日
・所得のあった人が所得税額計算し「申告納税」する
・納め過ぎた所得税を「還付申告」する税務処理を行う

 

 

<年末調整と確定申告の違いは?>

 

 

年末調整が毎月の給与天引きで源泉徴収され、税金を差し引かれて給与を受けているのに対して、確定申告は報酬を受け取った後の精算になります。

 

年末調整は給与天引きしながら先払いして、その額が少なければ不足分を徴収、多ければ還付されます。

確定申告の場合は、予定納税でもしていない限りは納税は後払いになるためお金の管理が重要になります!

 

手元にあるだけ使ってしまうと後で税金を支払う時にお金がない!ということになりかねません。気を付けましょう。

 

 

確定申告の申告方法は?

 

次に、確定申告の申告方法についてお話します。

申告方法は次の2つから、利用しやすい方を選んで申告します。

 

1.必要な申告書等を税務署等で入手し、税務署に持参あるいは郵送します。
所得税は国税なので申告書はどこの税務署でもらっても一緒。管轄外の税務署でも大丈夫です。

 

2.国税庁のホームページの確定申告書等作成コーナーで申告書を作成し、プリンターで印刷し持参あるいは郵送します。
また、作成した申告書を税務署に送信し確定申告すること(=e-Tax)も可能です。

 

もし「どれが必要な書類なのか分からない」という場合は、税務署の職員の方に「●●控除の申告をしたいのですが・・・」と具体的な内容を説明すれば、必要な書類を準備してくれます。

 

また、下記3点を分かっていらっしゃる場合は、国税庁のホームページから必要なものをプリントアウトすることも出来ます。

 

・所得の区分が出来る
・附属の明細書は何が必要か分かる
・添付書類は何を用意すればいいのかが分かる

 

プリントアウトで書類を入手出来るのは便利ですよね!

 

 

確定申告の手順は?

 

事前準備が出来たら、実際の書類を書いていきます。

※今回は「個人でお仕事をされているイラストレーターさん」を例にお話をさせていただきます。

 

まずは下記書類を準備しましょう。

 

1.確定申告書B(第一表、第二表)
今回は所得に種類にかかわらず、誰でも使用できる「申告書B」を準備します。

 

2.添付書類台紙
確定申告時には必要な書類を添付・提示しなければなりません。

 

3.支払調書
お仕事の依頼を受けた方から「支払調書」をいただきましょう。これが所得の証明になります。

 

 

書類が準備出来たら、次は申告書を作成しましょう。
下記の順番で書類を作成していきましょう。

 

 

1.住所、氏名などを記入する
個人事業者の方は「職業」の欄に事業の内容を具体的に記入しましょう。
イラストレーターさんは、イラストの受託制作、というような書き方でOKです。

 

2.収入金額等、所得金額を計算する
計算欄(※1)を使用して、「収入金額」から「収入から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得金額」を計算します。

 

「収入金額」は支払調書をもとに計算をしましょう。

銀行口座に振り込まれる金額は「源泉徴収」されている可能性が高いです。

 

3.所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する
こちらも計算欄(※1)を使用して計算します。

医療費や社会保険、生命保険や地震保険などさまざまなものがありますので、対象になるものを見落とさないようチェックしましょう!

 

4.税金の計算をする
「課税される所得金額」に税率をかけ、「所得税額」を計算し、「所得税額」から「税金から差し引かれる金額」を差し引いて、「申告納税額」を計算します。

源泉徴収税額が対象になりますので、書き漏れのないよう注意しましょう!

 

5.その他、延納の届出、還付される税金の受取場所を記入する
ここで申告書第一表が完成します。

 

還付は振込になります。
その際気を付けなければならないことがあります。

口座は申告者本人の氏名のみの口座を利用しなければなりません。
屋号が入っていたり、旧姓のものだったりすると振り込みが出来ないことがあるそうですのでお気を付け下さい。

 

6.住民税、事業税に関する事項を記入する
ここで申告書第二表が完成します。

所得税の確定申告書を提出した方は、改めて住民税や事業税の申告書を提出する必要はありませんのでご安心下さい。

 

今回所得税の確定申告書の提出義務がない方は、原則として地区町村へ住民税の申告書を、都道府県へ事業税の申告書を提出する必要があります。
詳細は、お住まいの都道府県や市区町村へおたずね下さい。

 

 

一連の流れはこんな感じです。

細かい部分が分からない場合は、国税庁のホームページに掲載されている「所得税の確定申告書の手引き(確定申告書B用)を見ていただければと思います。

こちらに丁寧に記載されているので、より理解が深まると思います。

 

※1 計算欄もこちらの手引きに記載がありますので、ご利用下さい。

平成29年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き(確定申告書B用)

 

 

納税の遅延について

 

税金の納付が遅れた場合は延滞税がかかるので気を付けて下さい。

 

振替納税で残高不足等により振替が出来なかった場合も納税遅延になります。

期限内の申告・納税を!

 

 

スムーズな確定申告にオススメの会計ソフト

 

フリーランスの方にとって避けては通れない確定申告。

経理作業が苦にならない方を除いては頭を抱える業務の1つかと思います。

難しいイメージの確定申告ではありますが、会計ソフトを使えば負担はだいぶ軽くなります。

下記ではフリーランスの確定申告に使えるおすすめの会計ソフトをご紹介します。

 

1. クラウド管理がおすすめ

会計ソフトにはインストール型とクラウド型があります。

使い勝手に大きな違いはないのですがおすすめはクラウド型です。

 

インターネット環境が整っているのであればパソコンも場所も選びません。

また、税制が改正される場合、クラウド型であれば常に最新の税制に合わせて更新されていくのでパッケージタイプのように、法改正のたびにバージョンアップしなくてもいいのは楽ちんです。

 

利用プランによって異なりますが、ほかにも以下のようなメリットがあります。

 

 

 

2. おすすめの会計ソフト3選

メリットの多いクラウド会計ソフトについておすすめを3つご紹介します。

上記メリットについてはほぼ共通の機能ですのでそれぞれの特徴を記載します。

 

 

やよいの青色申告 オンラインやよいの白色申告 オンライン

・青色申告と白色申告で別サービスのため最初に選択が必要

・老舗の会計ソフト「弥生」ブランドの安心感

・初心者でも簿記に慣れている人でもどちらにとっても馴染みやすいため長く使える

 

<プラン>

(参照:弥生 HP  http://www.yayoi-kk.co.jp/products/aoiro_ol/price/index.html

(参照:弥生 HP http://www.yayoi-kk.co.jp/products/shiroiro_ol/price/index.html

 

 

freee

・青色申告と白色申告の両方対応

・スマートフォンアプリで確定申告の書類まで作成可能

・まったく会計処理をしたことがない人向けにかなり簡略化されている

 

<プラン>

(参照:freee HP https://www.freee.co.jp/kakuteishinkoku/

 

 

MFクラウド確定申告

・青色申告と白色申告の両方対応

・シンプルで使いやすさに定評

・電話サポートは別プラン

 

<プラン>

(参照:MFクラウド HP https://biz.moneyforward.com/tax_return?provider=moshimo&link=ca

 

3つとも無料のお試し版があるので気になるサービスがあれば試してみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

 

確定申告については以上になります。

自分がいくら納税しているのか、それが明確に分かる確定申告。

 

確定申告の直前になり、事務作業に時間を取られて本業の予定がうまくいかなくなってしまうことは避けたいですよね。

 

経費の管理は大切な作業ではありますが経理の知識がないとわからないことが多いかと思います。

そんなときこそ会計ソフトを活用して準備を整えておきましょう。

 

※本記事は、イラストの仕事に役立つメディア『GIKUTAS Magazin』(https://gikutas.jp/magazine)から提供いただいた記事です。

 

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