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【イラストレーター必見!】 初心者からプロまで使えるイラスト製作講座「指示書の読み方〜構図ラフの描き方」

イラストの指示書の読み方_アイキャッチ

アートディレクターENOKITAさんに、イラストを確認する際にチェックしているポイントについて紹介していただきます。イラストレーターさんにとっては、依頼を受けて制作する際に役立つ内容があるかと思いますので、お楽しみに!

今回、制作するイラストはこちら!

さて、イラストの制作を受ける場合、「イラストの仕様書」「キャラの指示書」を用意したうえで制作していただく流れになります。

 

そこで、本ブログ用に「カードイラスト」の内容で「イラストの仕様書」と「キャラの指示書」をそれぞれ用意しました!こちらです↓↓↓

 

9005_1

 

こちらをもとに制作開始~完成までの流れを4回に分けてご紹介していきたいと思います。

 

1回目の今回は「指示書の読み方」から「構図ラフの描き方」までについて書いてみます。

 

〈今回のチェック項目〉

  1. 指示書のポイントチェック
  2. イメージを膨らませよう(表情・服装・構図)
  3. これまでの注意点に気をつけながら構図ラフを制作しよう
  4. 構図ラフで注意したいポイント

 

※仕様の確認については下の『EPICKS』記事にて詳しく解説されています。
(参照: 【初級編】フリーのイラストレーターが指示書を受ける前に確認すべき4つのポイント )

 

1.指示書のポイントチェック

まずはキャラを作る前段階として、指示書の内容で抑えておきたいポイントについてです!

 

今回の指示書のキャラ設定は『お手紙配達魔女』です!
この指示書からキャラ作りのポイントとなる点を抽出していくと……?

 

■キャラクターイメージ
ほうきに乗った魔女っ子です。 性格は明るく可愛らしい感じです。 表情は得意げな感じに微笑ませて下さい。

 

■服装イメージ
頭に大きな帽子をかぶせて下さい。 金属形の装飾をつけて豪華な印象にして下さい。

 

■構図イメージ
ほうきに乗って手紙を配達中のイメージです。手紙を差し出しているようなイメージですが、バックからは手紙がはみ出し、キャラのまわりにも数枚手紙を散らばらせて下さい。

 

指示書の内容は、クライアントから送られた完成予想に向けての地図のようなものです。
イメージに沿ったキャラクターが出来るか否かはポイントの特定にかかっています!

 

ザッと読んで描き始めるよりも、じっくりと指示内容を読み込んで要望の漏れがないかを随時確認する事をオススメします。

 

2.イメージを膨らませよう

先ほど上げた「指示書の内容のポイント」についてイメージを膨らませていく際に、
以下の内容に気を付けていただくと依頼を受けてイラストを制作する際に役出つかと思います。

 

キャラクターイメージは「表情」で決まる!

クライアントによって指示書の内容が詳細まで決まっていたり大雑把な内容だったりと様々ですが、イメージが違ってしまうと修正依頼が多くなってしまいます。

 

キャライメージは目鼻立ちや髪型などで決まるのは当然の事ですが、特に重要になってくるのは表情です。
表情はキャラの性格に密接しているので、生き生きした表情はキャラの個性を強くします。

 

「いつも同じような顔になりがち……」という方は表情の研究をしてみるのも良いかもしれません。

 

服装イメージはシルエットに注意!

服装イメージはキャラの個性の1つなのでイメージに合った装飾になるように注意しましょう。
それを踏まえた上で、以下の点にも考慮していただくと見栄えのするキャラを作りやすくなるかと思います。

 

キャラクターのシルエットに変化を付ける
服装全体のフォルムに変化が少ないと、動きが少なく縮こまった印象のキャラになりやすい

9005_2

 

装飾は細かくしすぎない
ネックレスやフリル・レース等はあまり小さく描くとつぶれて見えてしまう

 

9005_3

 

地の広い面積は間延びしやすいので模様を入れてみる

などなど。
是非参考にしてみてください。

 

パースを強くして動きのあるイラストに!

カードイラストで重要になるのは構図です。
8割は構図が良いと魅力的なイラストになると言っても過言ではありません。

 

また、カードイラストのほとんどは動きのあるイラストが好まれているので、構図の指定が無い限りは「真正面からの視点」で「正面向き」の「動きの無いポーズ」は避けた方が良いです。

 

簡単ですが、以下の点に気を付けると動きのある構図を作りやすくなるかと思います。

 

勢いある構図にする為にパースを強くする
(前に突き出した腕の手を大きく描いたり、正面に向けた剣を大きくするなど)

 

9005_4

 

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あまり動きのないポーズは俯瞰やあおり構図でカメラ位置を工夫する

 

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顔の向きもなるべく正面になりすぎないようにする
(動きのあるポーズでも顔が真っ正面を向いていると動きが止まってしまう印象になりがち)

 

以上の事に気をつけながら指示書の内容を考慮してキャラ作りをしていくと、魅力的なキャラも作りやすくなるかと思います。

 

3.これまでの注意点に気をつけながら構図ラフを制作しよう

さて、前置きが長くなってしまい失礼しました。ここからがイラスト制作過程になります。

 

実際には、「ラフ」を描いていただく前に「構図ラフ」を制作していただく事が多いです。
今回もラフを進める前に構図ラフを描いてもらいました。

 

9005_7

 

先ほど上げた注意点を考慮して構図ラフを制作して頂いたので、動きが合って良い感じになりそうですね!

 

構図ラフの利点としては、詳細まで描き進めたラフで描き直しにならないように、イラストレーターさんとクライアントお互いのイメージの確認をする為です。

 

この構図ラフにも抑えておきたい注意点がいくつかあります。

 

〈構図ラフを制作するときに注意したい4つのポイント〉

1.構図ラフとはいえ、出来るだけ指示書で上げたキャラクターのポイントが確認できる程度で描く(線が多く荒いタッチの構図ラフは、動きが分かりづらくイメージがつきにくい)

 

2.デッサンにも注意する

(ブラッシュアップしていく際に、デッサンや体型を整えていくと構図ラフのイメージから大きく離れてしまうことがある)

 

3.カード枠に入れた時の見栄えに注意する

(カード枠に入れてみると「キャラの腕や武器などが見切れてしまった、、、」「キャラの下に不自然な余白が出来てしまった、、、」などが起きてしまう事がある)

 

4.構図ラフについて簡単なコメントを付けてイメージ共有を行う

(どんな動きを想定しているのか描きたいポイントをテキストでも説明していただくと、イメージが伝わりやすくなります)構図ラフで注意したいポイント

 

これらの事を抑えておくとお互いのイメージの認識のすり合わせがスムーズになり、制作がしやすくなるかと思います。

 

 

【4】構図ラフを修正し、ラフが完成!

構図ラフで確認しているポイントとしては、「指示書の内容のポイント」に合っているかと「カードにした時の見栄え」が最もチェックしているポイントになります。

 

今回は描いて頂いた構図ラフについて、いくつか注意して進めて頂きたい内容があったので、以下のような修正指示を制作してお戻しをさせていただきました。

 

9005_8

 

 

 ・カード枠にはめて見たところ、キャラが横に広がりすぎている印象だったので、手や足がもう少しカード枠に収まるようにサイズ感を調整して欲しい

 

・パースがついて素敵な構図になりそうなので、手前の足は一回り大きく、奥の足は小さくしてパースを強調して欲しい

 

・ほうきが横を向いているように見え、キャラの向きと合っていないように感じるので、ほうきのパースに注意して欲しい

 

・画面下側が余白が空いて寂しい印象になりそうなので、手前に手紙を飛ばしてキャラとの遠近感が出るように演出して欲しい

 

・着色時に光の演出が効果的に出せるよう、ランプや魔法石のようなものを入れて欲しい

 

構図ラフの工程だけでも、こんなに多くの項目を確認しているのです。

 

構図ラフの修正点を修正し、ラフが完成!

今回は構図が大きく変わる変更がありませんでしたが、上記の点にも注意して頂きつつ、キャラの詳細がわかるようにブラッシュアップしていただきました。

 

-以上の点に注意してラフでブラッシュアップした結果-

 

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いかがでしょうか?かなり完成イメージも見えてきたと思います!

 

このような点に注意しながら制作していただくと、クライアント側ともイメージを共有しながらスムーズな制作がしやすくなるかと思いますので、是非参考にしてみて下さい!

 

 

※本記事は、イラストの仕事に役立つメディア『GIKUTAS Magazin』(https://gikutas.jp/magazine)から提供いただいた記事です。

 

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