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僕が連載を決めるまで!「クノイチノイチ!」金沢真之介先生インタビュー

「クノイチノイチ!」金沢真之介先生インタビュー

新人作家に最も近い男金沢真之介先生のすべてを大暴露!! 漫画家になるきっかけから『クノイチノイチ!』の連載が始まるまでを赤裸々に告白していただきます! ヤンジャン新人漫画賞「シンマン賞」人気企画から特別掲載!!

 

僕が連載を決めるまで

 

●現・連載陣中ダントツで金沢先生が一番お若く、この記事を読む新人作家の方々の「半歩先の私」でもあります。できる限りリアルなお話を伺えれば幸いです。

 

わかりました。(苦笑)

私でよいのか…。

 

 

●お願いします!ではまず、漫画家を志した瞬間から教えてください。

 

小学校高学年で『NARUTO-ナルト-』を読んだ時ですね。

アニメから漫画を知り、これが「週刊少年ジャンプ」っていう有名な雑誌でやっていることを知り、という流れです。

 

 

●最初は何を描いていましたか?

 

絵が格好良いという単純な理由で「BLEACH」を模写していました。

でも「ネームを描き始めたのは短大に入ってからで、恥ずかしながらそれまでは、おっさんが戦いまくる漫画を描いていましたね。(笑)

 

 

●一度も漫画家への夢はブレませんでしたか?

 

家が裕福ではなかったので、親からは「就職してほしい」と言われていました。

「短大 に行ってとりあえず一度就職して、それでもまだやりたければ挑戦してみたら?」と。

結果として気持ちは消えず、今に至ります。

 

 

●YJに一番最初に投稿した作品は?

 

「まさかの武蔵」という作品です。

最初は コメディやギャグを描きたいと思っていました。

 

 

●本賞との出会いは?

 

ある日WEBでシンマン賞を見つけて、ダメもとで投稿しました。

その後暫くして電話がきて、「金沢さんですか?」みたいな。

 

 

●賞受賞後は?

 

賞をいただく前の段階で、担当さんに「結果がどう転んでも僕が担当します!」とおっしゃっていただけたので、次に何を描くかも含めて、打合せをしていました。

 

結果的に岡本倫先生に審査員特別賞を頂けたりと嬉しい結果だったので、次は佳作を目指していく自然な流れになり、担当さんが作中の「女の子」を褒めてくれていたので、女の子メインのネームを描き始めて、修正のやり取りを繰り返しました。

 

そしたら突然「ミラクルジャンプの連載会議があるから、チャレンジしてみない?」という話に。

僕も通れば連載だし挑戦したいです、と。

 

その段階で、

もともと『NARUTO-ナルト-』が好きだったので、「忍者」をテーマにしたい

「女の子」をメインにする

 

…ということは「くの一」……?となり、「じゃあ、やってみましょう」と。

 

で、連載会議に出したところ、一度読切として載ることになり、「あれ?」と思っていたら今度は本誌で「『シーンマンGP』っていう連載権争奪企画があるから、そっちに出してみない?もしダメでも増刊には載せるから」と言われて、「じゃあお願いします」と。

 

そこからさらに何度もネーム直しを重ねて、無事出場することになりました。

 

 

●そのときの心境は?

 

びっくりしましたね。

 

本誌の方が読者も多いので、プレッシャーも当然ありました。

ある時、ズラっとエントリー作品が並んでいる記事を見て、「や、やばいかも…」と。

 

でも結果「優勝です!」と聞き、「本当ですか?」と喜ばずにはいられませんでした。

 

 

●感動もひとしおだったのでは?

 

漫画家に向けて本格的に動きだしたのが21歳の時だったんですけど、「連載するまで少なくとも5、6年はかかるだろうなあ」と思っていたので、想定よりも早く達成できて、嬉しかったですね。

 

ただ、突如として凄まじい不安も襲ってきましたが…。

 

 

 

 

●連載の準備はどのように…?

 

辛かった記憶しかありません。

 

GPで優勝したタイミングで、編集長さんにお会いするタイミングがあったんです。

その時、今後の方向性についてご相談したんですが、いろいろお話した結果、紆余曲折あって主人公を高校生に、舞台を現代にしたんです。

 

舞台を現代にするということは、すなわちタイムスリップなのか別世界にするのか、その辺りになるわけですが、この辻褄合わせが大変でした。

全く頭に浮かばず、1話のネームを何本も作っては修正、作っては修正を繰り返しましたね。

 

また、連載の開始時期も決めなくてはならず、担当さんからは「優勝が決まってから3か月くらいで始めましょう」みたいな流れになっていたんですが、全然上手くいかず結局5か月近くかかってしまいました。

 

大まかな終わりまでの計画図と、3話のネームとカラーと…てんやわんやでしたね。

 

食中毒にもなったり、体調も崩しちゃったり、いろいろありました(笑)。

準備期間がこんなに大変だとは知らず…。編集長さんに聞いたり、担当さんに聞いたり、他作品を読んで研究したり、死に物狂いでしたね…。

 

ただ僕の場合は、幸いアシスタントさんもわりとすぐに見つかったり、連載の準備金も編集部さんのおかげでどうにか工面できたので、そこはスムーズにいきましたね。

 

 

●連載が始まってからは?

 

プロット作りが毎週毎週辛くて倒れそうでした。

プロットが何とかまとまると、一山越えたなって感じでしたね。

 

辻褄合わせもそうですし、つなぎの回であろうがなかろうが一話の中に必ず面白いポイント、見せ場を作るのも大変でした。

全話面白いものが作れたら最高なんですけどね…。

 

諸先輩方の偉大さを肌身に感じます。

「なんで僕の作品とこんなにも違うんだろう…」と。

 

 

●プライベートはどう変化しました?

 

連載と同時に結婚したんですが、少しでも奥さんに時間を作りたいとは思いつつ、なかなか作れなくて…。

もうちょい余裕を持てたらいいなあ…なんて。

 

でも、良かったこともありますよ。

なんかこの流れでいうのも変ですが(笑)、SNSを通じて自分の作品を多くの人に知ってもらえていると実感できますし、何より反応というか感想をもらえるのが新人時代と大きく違いますね。

 

この瞬間が一番嬉しくて、やりがいでもあり、一番のモチベーションになっています。

そのために頑張りたいって。

ファンレターは本当にとても嬉しいです。

 

 

●ご両親の反応は?

 

「仕事を辞めて漫画家になりたい」って初めて伝えたときは不安でいっぱいだったみたいなんですが、実際なったよと報告した際にはとても喜んでくれて、「応援するよ」と言ってくれたのを覚えています。

 

やっぱり僕は周りの人の支えが大きかったですね。

 

デビューするまでの間に支えてくれた人が本当に沢山いて、今も感謝の気持ちでいっぱいなんです。

奥さんのご両親が毎日ご飯を作ってくれたおかげで、漫画に集中できたりと、非常に支えられていました。

僕も初めアルバイトとかしてたんですが、辛くて辛くて…。

 

 

●金沢先生、赤裸々トーク有難うございました!

 

 

〈作者紹介〉

■金沢真之介

石川県出身。
第25回シンマン賞にて『まさかの武蔵』が期待賞+審査員特別賞を受賞。
『クノイチノイチ!』(ヤングジャンプ本誌)で初連載開始。
2018年より同作新章・2部をスタート。

 

※本記事は集英社週刊ヤングジャンプ公式サイト内の月例新人漫画賞【シンマン賞】特別企画、『編集者Presents連載作品のここがすごい!!』「クノイチノイチ!」の第1週「僕が連載を決めるまで」を特別掲載しました。

 

第2週~第5週でも引き続き担当編集者が「クノイチノイチ!のここがすごい!!」を解説します。気になる続きはhttp://youngjump.jp/shinman/)をチェック!

クノイチノイチ!のここがすごい!!

シンマン賞特別企画 『編集者Presents連載作品のここがすごい!!』

(第48回 審査員:金沢真之介)

(C)金沢真之介/集英社

 

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