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【ストーリーの金塊〈ネタ〉を探せ!!】野田サトル先生、マンガの極意探求講座!!

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マンガのタネ&ネタを生み出すには!? 漫画作りの極意を探るこの企画!!~今回は毎週熱い展開&美味しい描写で読者を魅了してやまない『ゴールデンカムイ』の野田サトル先生が登場!! 先生の中に宿る金言を引き出すべく、新人作家3人が先生に直撃! ヤングジャンプ新人漫画賞「シンマン賞」大人気企画から対談インタビューを特別掲載!

出会いを大切に!!

加藤亮太氏(以下、加藤):作品を描く際にネタを出すのに苦労しています。

先生はネタをどのように生み出していますか?

 

野田サトル先生(以下、野田):「ネタを生み出す」という意味で言うと、僕は「出会い」を大切にしています。

例えば、前作「スピナマラダ!」は、題材に悩んでいた時期、たまたま引っ越した最寄駅にスケート場がありホッケーの試合をやっていて、これはアイスホッケーを描けと言われた気がしました。

 

「ゴールデン力ムイ」を描くきっかけも、担当さんが見つけた狩猟が題材の小説があって主人公の名前が前作に登場するキャラと同じ「二瓶」だったことがきっかけです。これも「出会い」ですね。

 

僕はこういう偶然の出来事が作品を描くモチベーションとなるので大事にしています。

ネタを掴むチャンスはどこにでもあります。大切なことは、それに気づくかどうかだと思います。

 

山田シロ彦氏(以下、山田):なるほど!!何気ないところにまで視野を広げるということですね!

僕は出会ったネタを深めることに一番時間を使ってしまうのですが、先生はどうですか?

 

野田:そうですね。僕もネタを深める事を非常に大切にします。「スピナマラダ!」でも「ゴールデン力ムイ」でも、取材と勉強には沢山の時間をかけました。

 

その中でも、僕は取材で出会った方々とのお話が漫画に大きく活かされると思います。一度の取材が十冊の本を読むことよりも実になる場合があります

 

それと、今回の「ゴールデンカムイ」は、僕自身がサバイバルやミリタリー系がとても好きなので、その気持ちが取材や勉強の原動力になったのかなと思います。

資料でモデルガンなどを購入し過ぎて、今では部屋が武器庫みたいになってます!!

 

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ゴールデンカムイのワンシーンより。

当時の軍隊の軍服やライフルが忠実に再現されている

 

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同じくゴールデンカムイより 、様々な当時の武器の列挙!

先生自身の入念な取材や資料収集によりどの武器も細部まで描き込まれている。

 

足を使ってネタを拾い集める

山田:先生は、取材はかなりの頻度で行かれるんですか?

 

野田:連載が始まってからはなかなか行けませんが、連載が始まる前には「自分への投資だ」と思って、全国津々浦々、取材に行きました!資料写真もかなりの枚数を撮りました。

 

とにかく、ガツガツ行かないと面白いものは描けないと思います。資料写真なんかは係りの人に注意されるまで撮り続けたりしました…。

面白い漫画はやはり、足を使って実際に見て感じたものを大切にしないと生まれないのではないかと思うんです。「欲しいものには貪欲に」です!

 

三好祐氏(以下、三好):もっと勉強と取材をしないとなと改めて感じました…。

私はよくネタからネームにするときに詰まってしまう事が多いのですが、先生はそんな時どうしていますか?

 

野田:僕はネーム考える時は歩いています。血の巡りが良くなって頭が働きますよ!!

ネームに詰まったら、とにかく「視野を広げる」事が重要だと思います。

 

取材と勉強を重ねて、視野を広げて「出会った」面白いと思ったことはメモをしておきます。メモで貯めたネタを毎週漫画に生かすことをしています。

 

でも、時には取材や勉強をしても未知な情報もあります。例えば、「ゴールデンカムイ」の力ワウソを食べる回では、力ワウソの味がどこを探しても見つからなかったんです。

そこで、力ワウソ学者の方に連絡して、どんな味かを聞いてみたり、過去の文献を探ってみたりしながら、どんな味かを想像して表現しました。

 

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カワウソ鍋を食べる杉本!!どんな味がするのか想像できる!!

 

野田:この様に様々な情報、体験を総合し、リアリティある表現を描く際にも、取材や勉強が役立っています。

 

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<作家紹介>

■野田サトル

北海道北広島出身。2003年、読切『恭子さんの凶という今日』でデビュー。2006年、読切『ゴーリーは前しか向かない」で第54回ちばてつや賞ヤング部門大賞を受賞。2011年から「週刊ヤングジャンプ」にて『スピナマラダ!』(全6巻)を連載。2014年YJ38号より「ゴールデンカムイ』を連載中。コミックスは次々重版。本誌でも圧倒的な人気をはくす。

 

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■加藤亮太(♂)(左)

『君の血は私の血』で2014年10月期シンマン賞佳作受賞。同作品は『となりのヤングジャンプ』シンマン賞ページ内に載中。大阪在住で気合いの入った新人作家。現在、読切掲載に向けて日々奮闘中!!
■山田シロ彦(♂)(中央)

『いたみ』で2013年シンマン賞7月期準入選受賞。2O14年「となりのヤングジャンプ杯」にて『さよならストロガノ』を掲載。2015年増刊「ミラクルジャンプ」5月号回て『まゆげ。』を掲載。おつとりした新人作家。
■三好祐(♀)(右)

『リピート』で2014年11月期シンマン賞佳作受賞。同作品が2015年増刊「ミラクルジャンプ」4月号に掲載。料理教室とギター教室に通う多趣味な新人作家。真面目で素直な性格で、キャラクターの本音を描くのが得意。

 

 

※本記事は集英社週刊ヤングジャンプ公式サイト内の月例新人漫画賞【シンマン賞】特別企画、『人気漫画家に学ぼう!』野田サトル先生へのインタビュー第一週を特別掲載しました。

 

第二週~第四週でも引き続き新人作家さんたちが野田サトル先生と対談!

ゴールデンカムイの食事シーン、物語作り、意識していることなど作品につまった秘密を探ります!

気になる内容はヤンジャン「シンマン賞」公式サイト(http://youngjump.jp/shinman/)をチェック!!9023d

シンマン賞特別企画 『人気漫画家に学ぼう!』 

(第23回 審査員:野田サトル 新人漫画家:加藤亮太、山田シロ彦、三好祐)

 

(C)野田サトル/集英社 (C)加藤亮太/集英社 (C)山田シロ彦/集英社 (C)三好祐/集英社

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