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かわいい女の子の描き方を学べ! 「妖怪少女-モンスガ-」のふなつかずき先生を直撃!!

ふなつかずき先生インタビュー

期待の新人作家が連載作家にマンガの極意をうかがう本企画! 今回は圧倒的な画力でかわいいヒロインを描き続けるふなつかずき先生に、執筆秘話を新人作家3人が直撃インタビュー!ヤンジャン新人漫画賞「シンマン賞」人気企画から特別掲載!!

「妖怪少女-モンスガ-」「華麗なる食卓」などで大人気のふなつかずき先生が登場! 圧倒的な画力でかわいい女の子を次々と生み出すその秘訣に、新人漫画家3人が迫ります!

 

かわいい女の子を描くには!?

 

金沢:ふなつ先生が可愛い女の子を描く上でこだわっていることはありますか?

 

ふなつ先生(以下、ふなつ):どこをこだわっているかと言われると全部ですね(笑) ある意味、女の子は男とは違う生き物として描いています。例えば肩のラインとかでも、腕を閉じている時と開いている時とでは描き方がかわります。

 

基本的に女の子は筋肉があんまり無いので骨を意識して描きますね。「肩のラインは骨がきて、そこに二の腕の肉がふっくらのる」といった具合に、まず骨を意識した上で肉を描くようなイメージで鎖骨や肩や肘あたりのパーツは描きます。そして、肉がついている部位はプニプニ感、ふっくら感が出るように意識してますね。

 

金沢:骨と肉をしっかりと区別して人物を描いているんですね。

 

ふなつ:前作「華麗なる食卓」の時には感じなかったんですが、最近は男の筋肉も描いていて楽しいんですよ。女の子でもスタイルが良い子って描きやすいんです。大きいバストがあってウエストがあってヒップがくるみたいに、凹凸がある方が描きやすい。それは男の場合も同じで、筋肉隆々のマッチョの方がやっぱり描きやすいんです。バランスが取りやすいんですよね。

 

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▲筋肉の有る無しもキャラの重要な特徴のひとつなのだ。

 

反対にガリガリ体型の場合は肋骨とかを浮かせたりできるので描きやすいんですけど、ちょうど普通のやせ形みたいな特徴のない体つきはかなり描きづらいです。なので初期の頃の八喜はとても苦労しましたよ。描いては消してを繰り返してましたね。

 

鈴木:同じ女の子でも轆花(ろっか)とニアは体つきが全然違いますよね。そのあたりはどう意識されているんですか?

 

ふなつ:轆花は1巻の時に比べて段々太らせています。本編でちゃんとした物を食ベていますし、彼女はそういうことをしても許されるヒロインだと思ってるので(笑) ニアの体つきは痩せても無いし太ってもないし普通にスタイルがいいですよね。

 

なので肉付きの良いキャラは肉を意識して、痩せているキャラは骨を意識して描いています。でも痩せている場合はやり過ぎると気持ち悪くなってしまうので要注意。モノク口だとそんなに感じませんが、肋骨を浮かせすぎると力ラーにした時にかなり見栄えが悪くなってしまうので。

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▲むっちり体型やスレンダー体型で女の子を描き分けよう!

 

山部:なるほど。では女の子の裸体を描く上で何かアドバイスなどありますか?

 

おっぱいは重力と張りの狭間

 

ふなつ:よく女の子描きの漫画家さんの間で意気投合するのは「重力と張りの狭間」ですね。

重力にちょっと負けているくらいが良いんです。当然若い頃は張りがあるし、年を取れば垂れてくるのですが、あまり張り過ぎているとおっぱいがボールみたいになってしまうんですよね。それだと全然エロくない。

ちょっと重力に負けていると、それが柔らかそうに見えるんです。でもやり過ぎると垂れてるように映るし、張り過ぎるとエロくならないので、その境目が難しいですね。

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▲女の子の胸を描く時は重力に少しだけ負けている絶妙のラインを見つけよう!

 

あとはおっぱいを丸く描かないこと。下乳の部分をくりんと描いてしまうとボールが体にくっついてるように映るので、あえて体のラインに沿わすように描いてあげると、若干垂れてるように見えて良い感じです。柔らかい体を描きたいならやっぱりリアルな写真を参考にした方が勉強になると思いますよ。

 

金沢:でも写真を見て3次元をそのまま2次元に持ち込むと、どうしても上手くいかなくて・・・すごく難しいですよね。

 

ふなつ:分かります! 僕もずっとやりたいと思っていることがあって、女の子のおしりのラインを2本描きたいんです。3次元だとおしりに2本線が入る事って間々あるんですけど、漫画でやると途端に垂れてるように見えるから入れられない(笑) 漫画って基本的にデフォルメの世界だから、漫画のキャラみたいな顔した人が現実世界にいないように、体も同じなんです。

 

3次元をそのまま持ち込むと肩幅が広すぎてしまったり、体が大きすぎたりしてしまうので、そこは加減をして描くといいと思います。自分なりに良い案配を見つけるしかないですね。

 

僕も前作を振り返るとキャラの体がすごく大きく感じるんです。それは僕の絵のテイストが変化しているのもそうですし、世の中のトレンドみたいなものもあると思います。80年代、90年代の鼻やほっぺの描き方って今とは全然違いますよ。もちろん当時はそれが一番良いと思って描いているんですけど、今振り返ると「ヘタだなあ・・・」って思ったりしますね。

 

僕の場合ですが、最近特にそもそも女の子を描くのが本当に楽しいんです。本能的に男描きなのか女描きなのかって個人差はあると思いますし、漫画を描く時に女の子を描く方がスムーズに楽しく描けるんだったらきっと大丈夫だと思います。男の子を描く方が楽しいんだったらその方向に進むのもいいと思いますし。

 

まず好きかどうかが大事だし、好きなら「もっと! もっと!」と研究し続けられると思うんです。それが何より大事かな、と。

 

9034_まとめ

 

<作家紹介>

ふなつかずき
1998年「漆黒のレムネア」が掲載されデビュー。 2001年より「華麗なる食卓」の連載を開始、約12年に及ぶ長期連載となる。2014年より「妖怪少女-モンスガ-」を連載開始。

 

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■金沢真之介(左)
シンマンGP2016に『クノイチノイチ!』を掲載。
■山部天資(中央)
シンマン賞♯29にて『ダンジョンアース』が佳作を受賞。
■鈴木雄丸(右)
シンマン賞♯27にて『forest cowl』が期待賞を受賞。

 

※本記事は集英社週刊ヤングジャンプ公式サイト内の月例新人漫画賞【シンマン賞】特別企画、『人気漫画家に学ぼう!』ふなつかずき先生へのインタビュー第一週を特別掲載しました。

第二週~第四週でも引き続き新人作家さんたちとの座談会を実施! キャラクター作りやネームの組み立て方、連載にあたっての心構えなどについて伺います!!
気になる内容はヤンジャン「シンマン賞」公式サイト(http://youngjump.jp/shinman/)をチェック!!

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シンマン賞特別企画 『人気漫画家に学ぼう!』 

(第34回 審査員:ふなつかずき 新人漫画家:金沢真之介、山部天資、鈴木雄丸)

(C)ふなつかずき/集英社 (C)金沢真之介/集英社 (C)山部天資/集英社 (C)鈴木雄丸/集英社

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